
ラカントは、天然成分のみで作られたカロリーゼロの甘味料です。
カロリーがゼロであるだけでなく、インスリンもでないため、糖尿病の患者にも使用が推奨されている甘味料です。
しかし、一方では「ラカント」を使うと糖尿病になると思っている方がいるのも事実です。
今回は、この「ラカントを使うと糖尿病になるのか?」にスポットを当ててみたいと思います。
ラカントを使うと糖尿病になる?文献(論文)をもとに解説!!
ラカントは、砂糖の代替品として使われる甘味料の1つです。
従来からあるサッカリンやアステルパームに変わって、糖尿病患者の砂糖代替え甘味料として注目されています。
今回は、研究論文(文献)を紹介しながら、客観的にラカントについて解説します。
ラカントは天然成分で作られた甘味料

ラカントSは、羅漢果の実からとれる「羅漢果エキス」とトウモロコシから作られる「エリスリトール」が主な成分です。
どちらの成分も天然のものから作られており、体内では吸収されることなく、排出されます。
そのため、カロリーはゼロはもちろんのこと、インスリンも出しません。
同じく有名なカロリーゼロの甘味料である「パルスィート」は、アステルパームが主原料です。
アステルパームは、吸収・分解されて別の成分に変わります。糖ではなくなるため、カロリーはゼロですが、分解された成分が体に有害である可能性が指摘されています。
\ ラカントの安全性について詳しく解説してます /
ラカントを使うと糖尿病になるのか?
さて、成分的には安全であるラカントですが、糖尿病に対してはどうでしょうか?
結論を先に言うと「糖尿病でも安心して使える。長期間使用しても糖尿病になるという根拠はない」です。
順番に説明していきます。
ラカントが糖尿病でも使える根拠

ラカントSは、製造元であるSARAYAの社長が糖尿病になった両親のために開発をはじめた商品です。
糖尿病患者が安心して使うには、血糖値を上げない、インスリンを出さないことがいちばん重要です。
そのため、会社としても科学的検証を行っおり、日本病態栄養学会誌にも報告を載せています。
報告を要約すると、
本試験において対象とした被験者12名の空腹時血糖値150mg/dl、HbAlc 6.8% という軽症糖尿病 においてもラカントSは 血糖値およびインスリン値に影響しなかった。この結果からラカントSは 糖尿病息者における砂糖代替甘味料として有用であることが考えられる。
となっており、「ラカントSは 糖尿病息者における砂糖代替甘味料として有用である」と結論づけています。
エリスリトールはカロリーがゼロでインスリンを出さない根拠
ラカントSの主成分であるエリスリトールは、カロリーゼロでインスリンを出しません。
実際に研究報告もでています。
報告を要約すると
- エリスリトールは、全体の約90%が小腸で吸収され、代謝されることなく尿中に排泄される。
- 残りの10%のエリスリトールのすべてが、代謝されたとしてもそのエネルギーは、0.2~0.3kcal/g程度に過ぎない。
- このエネルギーは現存の糖質甘味料の中で最も低い
- 健常者及び糖尿病患者にエリスリトール投与しても血糖値及びインスリン分泌に影響を与えないので、糖尿病患者にとって新しいタイプの砂糖代替甘味料として使用できる
となっており、ラカントの主成分エリスリトールは、エネルギーはゼロでインスリンを出さないため、糖尿病患者にとって有用な砂糖代替甘味料であると結論づけています。
ラカントSを長期間使うと本当によくないの?
ラカントSというより、甘味料全体に対して長期使用はよくないとされています。それはなぜでしょうか?
研究論文(文献)は見つけられませんでしたが、いくつか情報はありました。
甘味料の強烈な甘みに慣れてしまう
まず、天然甘味料、人工甘味料は砂糖の数百倍の甘みを持っています。
そのため長期間使用すると、その強烈な甘さに慣れてしまって、より甘いものを求めるようになってしまうというのがその理由です。
この説は本当でしょうか?確かに、人工甘味料の1つであるパルスィートに使われているアステルパームは、砂糖の300倍甘いとされています。しかし、パルスィートという製品自体では約3倍に調整されています。
さらに言えば、ラカントSの甘みは、重量あたりの甘みが砂糖と同じになるように調整されています。
つまり、製品としての甘味料は甘さを調整しているため、「強烈な甘さに慣れてしまう」というロジックには疑問が残ります。
甘味料が耐糖能異常を引き起こす?
通常、食事などにより血液中に糖分が増加すると、インスリンが分泌されて体内の臓器に糖分が供給されます。これがうまくいかないと、血液中の糖分濃度が高くなり危険な状態になります。「耐糖能異常」は、この血液中の糖分濃度を調整する機能の異常を指します。この状態は、いわゆる「糖尿病」です。
甘味料によってこの「耐糖能異常」が起きる根拠は理由は正確にはわかっていません。現在は、甘味料が腸内細菌に影響を与え、その結果、耐糖能異常が起きるとの研究結果が報告されています。
また、これらの研究は、も古くから使われている人工甘味料である「サッカリン」のものであり、他の甘味料での報告はありません。
さらに、ラカントSの主成分である「エリスリトール」に関しては、まったく逆の結果の研究報告も出ています。
京都府公立大学法人京都府立医科大学およびアジレント・テクノロジー株式会社との共同研究で、International Journal of Molecular Scienceにて掲載された論文がこちらです。
によると、糖尿病患者、肥満患者の食事中の砂糖の代替品として用いられるエリスリトールが、高脂肪食が惹起する腸管での炎症を緩和し、耐糖能障害を改善することが判明したと結論づけています。
結論
いろいろな研究論文(文献)を紹介しましたが、
- ラカントS」及び「エリスリトール」は血糖値上昇やインスリン分泌に影響を与えない。
- 甘味料の種類によっては、長期間使用すると耐糖能異常が将来的にでる可能性がある。ラカントS及びエリスリトールでも同じように耐糖能異常がでるという研究報告はない。
- エリスリトールに関しては、耐糖能異常が改善したという報告がある。
という結果になりました。
少なくとも今回調べた限りでは、「ラカント」を使用すると糖尿病になるという根拠は「無い」と考えます。
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