残留農薬を落とすベジセーフの効果を検証。定番の重曹よりも強力だった!

僕はいつも野菜や果物はスーパーで買っています。
料理やサラダに使うときは軽く水洗いしますが、実はこれでは農薬はほとんど落ちてないんです。


野菜や果物についている農薬を簡単に落とせる野菜洗いの専用水「ベジセーフ」をレビューします。

野菜・果物の農薬の危険性と実用的な洗い方

毎日食べる野菜や果物には多くの農薬が残っています。外国産はなおさらです。

でも、料理に使う前に水洗いしかしない人がほとんどではないでしょうか?

野菜や果物の表面についている農薬は簡単には落ちません。まずはその理由と効果のある洗い方を紹介します。

そもそもなんで農薬を使うの?


農薬の役割は大きく分けて2つあります。

①栽培中の害虫や病気を防ぐ

農薬は野菜や果物の栽培中に害虫による被害や病気を防ぐために使われます。

収穫前に使われるのでプレハーベスト農薬と呼ばれます。

雨で流れてしまわないように「展着剤」と呼ばれる接着剤のようなものが一緒に使われます。


ベジセーフHPより

②輸送中の害虫や病気を防ぐ

外国産の野菜や果物は輸送に時間がかかります。輸送中に害虫の被害を防ぐために農薬が使われます。収穫後に使われるので、ポストハーベスト農薬と呼ばれます。

日本では使用できない農薬ですが、外国から輸入する野菜や果物には必ず使われています。

外国産はプレハーベスト、ポストハーベストの両方の農薬が使われているため、国内産よりも残留農薬が多くなります

農薬って体に悪いの?

残留農薬の種類と危険性

国内産、外国産いずれも多くの農薬が使われています。ただし、食品添加物として扱われているためあまり危険性は知られていません。

一般的に使われているのは次の3つです。

OPP(オルトフェニルフェノール

防カビ剤の一種。強い毒性をもち粘膜に触れると炎症を起こす。過剰に摂取すると肝機能障害、発がんリスクがある。

TBZ(チアベンダゾール)

オレンジやバナナなどに使われる防カビ剤の一種。妊娠中に大量に摂取すると胎児に影響がでる。

イマザリル

かんきつ類、バナナなどに使われる防カビ剤の一種。大量に摂取すると肝臓、腎臓に影響がでる。

でも、ちょこっとだけだから大丈夫なんでしょ?

微量とはいえ、これから何年、何十年と野菜や果物を食べていくわけですから、蓄積量を考えると心配ですよね。

農薬を落とすには、食べる前に洗うしかありません。

今回は、野菜や果物の農薬を落とす方法のうち、代表的な4つの方法を比べてみました。

農薬を効率的に落とす野菜・くだものの洗い方

サラダなどで皮ごと食べることの多いトマトで4つの洗い方を検証しました。

トマト入場・・・♪

今回の主役のトマトです。

3つで498円とそれなりにいい値段のする育ちの良いトマトたちです。

まずはトマトを水洗い

3つのトマトをボールにいれた水でしっかりあらいます。いつもなら水洗いしたらサラダへGOですよね。

今回比較するのは、

  • しっかり水洗い
  • 噂の重曹洗い
  • 中性洗剤でこれでもか洗い
  • ベジセーフで簡単洗い

です。

しっかり水洗い

ほとんどの人が水洗いだけで、そのまま食べていると思います。その状態で農薬(展着剤)がどれだけ残っているかを調べます。

重曹洗い

農薬大国の欧米でも野菜を洗うときは重曹水を使っています。日本でも手軽にできる方法として広く知られています。野菜洗いの定番といえます。

どれくらい農薬(展着剤)洗い流せるのかを調べます。

中性洗剤洗い

どの家庭の台所にもある中性洗剤。これで野菜を洗う人はあまりいないと思いますが、界面活性剤がどれくらい農薬(展着剤)を洗い落とせるのか調べます。

ベジセーフで洗う

野菜の農薬を洗うために開発されたPH12という強アルカリ性のベジセーフでどのくらい農薬(展着剤)を落とせるのかを調べます。

ベジセーフについて

ベジセーフは、植物の灰に含まれる炭酸カリウムを主成分とした強アルカリ水です。

野菜、果物、お米、魚、肉類などあらゆる食品の洗浄に使えます。

PH12という強アルカリ性の力で、野菜や果物の表面についている展着剤を分解して取り除いたり細菌(O157、サルモネラ菌、大腸菌)など殺菌することができます。

洗ったあとの野菜についている展着剤を比べる

野菜やくだものに農薬を使うときは、雨で流れ落ちないように展着剤が使われます。

展着剤はタンパク質でできており、農薬をくっつける糊(のり)のような役目をします。

これが残っているということは農薬も残留している可能性が高くなります。

今回の調べ方としては、トマトをそれぞれ水洗い重曹洗い中性洗剤洗いをしてから、ベジセーフを使って農薬(展着剤)が残っているかを調べます。

展着剤は、黄色をしているため洗い流した液体をみることで展着剤の有無を確認します。

  ベジセーフHPより

流れ落ちた液体に黄色の展着剤が含まれているのがわかります。

もし、それぞれの洗い方で展着剤、つまり農薬がしっかり取れていればベジセーフを使っても展着剤はとれないはずです。

野菜に接着している展着剤が残っていれば、農薬が残っているとして評価します。

結果

しっかり水洗い

ほとんどの人が、水洗いをしただけでそのままサラダにして食べてしまいますが・・・

ベジセーフを数回吹き付けて20秒後。トマトを皿の上でころころ転がすと。

黄色に濁った水が溜まりました。これは展着剤の色です・・つまり農薬が含まれています。やはり水洗いだけでは不十分です。

重曹(じゅうそう)洗い

野菜の農薬を落とす方法として広く知られています。重曹の弱アルカリ性を利用して汚れや農薬を落とすという原理です。

今回は、ボール1杯の水に重曹スプーン2杯という標準的な量を使いました。

重曹による野菜洗いの標準的な方法にしたがって、1分間しっかり重曹液に浸してから、しっかりと重曹水で洗いました。

その後ベジセーフを使ってみると・・・

水洗いしたトマトのときよりは色が薄いですが、農薬(展着剤)が残っていました。重曹だけでは完全にはとれないようです。

中性洗剤で丸洗い

汚れや油汚れを根こそぎ落とす食器用の中性洗剤で洗いました・・・

ゴシゴシ洗いましたが、農薬(展着剤)はとれたのでしょうか?

ベジセーフを使ってみると・・重曹水よりはだいぶ薄いですが、まだまだ展着剤の黄色はしっかりと確認できます。

ベジセーフ洗い

トマトをベジセーフで一度洗った後にもう一度ベジセーフで洗ってみました。

すっかり透明です。ベジセーフで一度洗えば農薬(展着剤)はしっかり取れていることがわかります。

トマト以外はどうなの??


検証結果と感想

家庭でできる4つの野菜の洗い方を検証しました。

水洗い

水洗いはほとんど効果がありませんでした。表面の汚れ程度しかとれていないようです。

毎日水洗いだけで、皮ごと食べていたかと思うとぞっとします。

重曹洗い

欧米でも行われている重曹洗いも効果は不十分のように感じました。

重曹洗いもアルカリ性を利用していますが、石鹸よりも低い弱アルカリ性のため、効果は限定的のようです。

中性洗剤洗い

泡立てて丁寧に洗ったのですが、完全には落とすことはできませんでした。それ以前にキャベツやほうれん草などの葉物には使えない方法なので、実用的ではないですね。

ベジセーフ洗い

一度ベジセーフで洗った後に、もう一度ベジセーフを使いました。まったくの透明でした。

ベジセーフで一度洗えば、しっかり農薬(展着剤)がとれることがわかりました。

まとめ

国内産の野菜でも、農薬(展着剤)が残っていることがわかりました。水洗い、重曹洗い、中性洗剤洗いでは、効果が不十分でした。

ベジセーフは数回スプレーするだけで、農薬(展着剤)をしっかり落とすことができました。

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