画像検査:MRI検査、CT検査による認知症診断

画像による認知症の診断

画像検査は神経心理学的検査と共に認知症を診断する上でとても重要な検査です。

病院で行われる画像検査には、脳の形や大きさを見る「形態画像検査」と脳の機能を見る「機能画像検査」
2つがあります。

形態画像検査

MRI検査


photo by Joe Shlabotnik

MRI検査は、磁力と電波を使った画像検査です。中規模病院や総合病院に設置されています。

MRI装置は、全体が大きな磁石です。とても強い磁力が発生しています。

真ん中に細長いトンネルがあり、検査はそこで横になって行います。トンネルは長く狭いので、狭いところが苦手な人には少し辛い検査かもしれません。

検査の概要

認知症に対する検査では脳の撮影をします。頭にコイルと呼ばれるヘルメットの様なものをはめて検査を行います。

検査中は、装置からかなり大きな音(騒音)が聞こえます。

「ガーッ!ガーッ!」といったような音です。

施設によっては耳栓やヘッドホンをつけて検査を行う場合もあります。

撮影中に何かあったときは声を出せば、撮影担当者に聞こえます。また、施設によっては呼び出し用のブザーが渡されますので、それで合図することもできます。

撮影する内容にもよりますが、検査時間は15分~30分程度です。

強い磁力が発生していますので、金属は持ち込めません。時計やカツラ、ヘヤピン、入歯などは外す必要があります。人工内耳や義眼、ペースメーカーが体内にある人は検査を受けることができません。

MRI検査の目的

MRI検査は、脳の状態を非常に詳しく見ることができる検査です。

認知症が進んでくると、脳は萎縮(小さく縮む)していきます。

MRI検査ではその状態や場所を見ることで認知症の可能性がないかを調べます。

また、同時に脳血管が詰まっていないか、細くなっていないか?脳が変性している部分はないか?水頭症はないか?脳腫瘍などの病気がないか?などを調べることができます。

MRI検査で分かること

  • 脳萎縮があるか?
  • 脳梗塞が有るか?(過去に脳梗塞を起こした形跡はないか?)
  • 脳出血が有るか?(過去に脳梗塞を起こした形跡はないか?)
  • 加齢による変性はないか?
  • 水頭症は無いか?(脳室の拡大はあるか?)
  • 脳腫瘍などの疾患は無いか?

また、最近ではアルツハイマー病で多く見られる海馬の萎縮を評価するためにVSRAD(早期アルツハイマー型痴呆症診断支援システム)が使われることもあります。

この方法であれは、MRIをとるだけで脳の萎縮の程度を数値で評価することができ、経時的変化を見るのにとても役に経ちます。

CT検査


photo by Thirteen Of Clubs

CT検査はX線を使った画像検査です。比較的小さな病院でも設置されています。

MRI装置と似ていますが、トンネルが広く、短くなっているため、圧迫感は少なめです。

MRIほど詳しいことは分かりませんが、数分で終わるため負担の少ない検査です。

検査の概要

検査はCT装置のベッドに横になって行います。撮影の時はベッドがゆっくり移動していきます。

撮影中は大きな音はしませんが、X線を出す管球と呼ばれる部分が回る音がします。

撮影は数分で終わります。

X線の透過率の差から画像を作り出します。ヘヤピンや入れ歯があるときれいな画像にならないので、はずして撮影します。

CT検査の目的

CT検査では脳の形や脳室、脳溝といわれる溝の大きさを見ます。

また、脳梗塞や脳出血など脳血管障害の形跡が無いかを調べることができます。

CT検査でわかること

  • 脳の萎縮はあるか?
  • 脳梗塞があるか?(過去に脳梗塞を起こした形跡はないか?)
  • 脳出血があるか?(過去に脳梗塞を起こした形跡はないか?)
  • 石灰化があるか?
  • 水頭症は無いか?(脳室の拡大はあるか?)
  • 脳の萎縮はあるか?

画像検査のまとめ

どちらも血管障害や脳の異常を見つけるには優れた検査法です。

しかし、脳の萎縮や変性などの変化は加齢でも起こるため、認知症による変化かどうかはある程度病状が進まないとわかりません。

画像からより早期に診断するには「機能画像検査」の方が優れています。

機能画像検査について読む

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